プログラム

WordPressはもう古い! 最新のトレンドはJamstack!

Table Of Contents

  1. WordPressとは?
  2. Jamstackとは?
  3. WordPressとJamstackの違い
  4. WordPress、Jamstackが選択されるシチュエーション
  5. WordPressとJamstackどっちがいいの?
  6. Jamstackでホームページを作成するサービスをやっています
  7. まとめ

突然ですが、 ホームページと言えばWordPress! と思っていませんか?
ホームページといえばWordPress一択だという刷り込みをされていませんか?
理由はわからないけどWordPress遅いんだよなーと感じたことはありませんか?
WordPressはセキュリティが低いとは聞いたことあるけど何が悪いのかは知らないんだよなーと思っていませんか?
大手企業ほどWordPressを使っていないことを知っていますか?

いきなりすみませんでした。
上記のようなことを感じている方多いと思い、日頃から感じていることを投げさせていただきました。
もし上記の投げかけに目を引いたものがありましたら、あなたはこの記事に価値を感じていただけると思います。

この記事では以下のことについて言及します。

  • WordPressは古い技術であり、他の技術に乗り換えるべきである
  • 乗り換えるべき新しい技術の一つとしてJamstackという技術がある
  • WordPressには様々なデメリットがある
  • Jamstackはそのデメリットを解消することができる
  • WordPress、Jamstackが使われるシチュエーションの説明
  • WordPressとJamstackどっちがいいのか?

加えてこの記事は、技術的なことがわからない方にわかりやすく書くことを心掛けつつ、技術者の方にも有益になるように書いています。
少し長くなりますがお付き合いください!

WordPressとは?

ホームページと言えばWordPress!
この記事を読んでいる方の半分以上はそう思っていると予想しています。
そもそもWordPressとはなんなのかわからないけどWordPress一択なんだよなと思っている方は更にその半分である25%の方がいらっしゃると思っています。

WordPressとは何なのか?
WordPressはCMS(Contents Management System)と呼ばれるシステムの一つです。
CMSはテキスト、画像、動画などのコンテンツを簡単に管理できます。
そして管理しているコンテンツをホームページ上で簡単に表示することができます。
ある程度の仕組みを作れば、お知らせ、ブログ記事などを管理画面にログインし、プログラムを書くことができない管理者が簡単に更新することができるようになっています。
そんなCMSの一つがWordPressです。

ここまで読むとWordPressいいじゃん、別にそれでよくね? と思われると思います。
ですが、以下のデメリットにより僕はWordPressを導入することを強く否定したいです。

WordPressはセキュリティが低い

CMSはテキスト、画像などのコンテンツを管理画面にログインして管理すると説明しました。
コンテンツの管理はユーザーが訪問するホームページアドレスと同じアドレスで管理されます。
※正確に言うと同じドメインですが、ここではわかりやすくアドレスと呼びます。

具体的に例をあげて説明します。
例えば、WordPressで管理しているホームページのアドレスが「piyopiyo-corp.com」だったとします。
「piyopiyo-corp.com」にアクセスすれば、訪問者であるユーザーはホームページのトップページを閲覧することができます。

ここまでは問題ありません。
問題は次になります。

上記の例に沿った場合、WordPressの管理画面のアドレスは「piyopiyo-corp.com/wp-login.php」となります。
もしあなたがWordPressで運営してそうなホームページ(特に個人運営しているブログ)を見つけたら、ホームページのアドレス(.comや.jpまで)をコピーし「/wp-login.php」を付け加えてブラウザのアドレスバーに入力してください。

WordPressで運営している8割くらいのホームページではログイン画面が表示されると思います。
これはデフォルトでWordPressのログインのアドレスが「/wp-login.php」になっているためです。
簡単にログイン画面のアドレスを予測できてログイン画面にたどり着くことができます。

これは非常にセキュリティが低いと言えます。
初めて訪問した知らないホームページのログイン画面を容易に表示することができ、頑張ればログインできてしまうかもしれないからです。
更にこのことを知らないユーザー(ホームページ管理者)、技術者がたくさんいます。

ここまで聞くとWordPressを使うことはリスクがあるなと思っていただけると思います。

WordPressをおすすめしていない僕が言うことではないですが、上記のログイン画面のリスクを下げる方法はあります。

それはログイン画面のアドレスを変更することです。
これはプログラムの知識がある程度ある方にしか変更することができません。
ですが、もしログイン画面のアドレスを変更したとしても、悪意のある攻撃者から完全にログイン画面を隠すことはできません。
ログイン画面のアドレスを変更したとしても「piyopiyo-corp.com」 + 「/予想したログイン画面のアドレスパターン」を何度も試せばいつかはログイン画面にたどり着けてしまうためです。

サーバーの管理方法によっては上記の攻撃を回避することはできますが、ホームページ開発費に加え、サーバー管理費、サーバーのセキュリティをあげるための調整費などがかかってしまいます。
WordPressを使ったホームページの開発費は非常に安いですが、上記のようにオプションをつけると、その他の方法で開発するのとそこまで変わらないくらいの値段になることもあります。

セキュリティが低いことに加え、WordPressは実はコストパフォーマンスも低いと言えます。

WordPressは速度が遅い

この記事を読んでいる方の中にはWordPressが遅くて困っている方もいるかもしれません。
なぜWordPressは遅いのでしょうか?
理由は次の通りです。

ページ表示時にデータベースへのアクセスが発生する場合があるから

WordPressで作成されたホームページは「一部のページ」、「ページ内の一部のテキスト」、「ページ内の一部のコンテンツ(画像など)」はデータベースに保存されています。
特定のページを表示する際、データベースにアクセスし上記のようなコンテンツの読み込みを行います。

データベースは保存するコンテンツが増えれば増えるほど遅くなっていきます。
なのでコンテンツ量が増えればWordPressは遅くなっていきます。

これはデータベースの仕様上仕方のないことです。
そのため、データベースを使う場合、データベースの設計、チューニングを専門としたデータベースエンジニアが遅さをなるべく解決しようとします。
とても難しい領域でデータベースを使ったサービスでは頭を悩ませる領域となっています。

WordPressはコンテンツを簡単に管理でき、画像、お知らせなどの一部のテキストなどを簡単に差し替えできるようになっていますが、それらは上述のとおりデータベースに保存されています。
普通のホームページではデータベースを使わない場面でも、WordPressを使ってしまうと無駄にデータベースにアクセスすることになってしまいます。
そのため、WordPressを使わないホームページより必然と遅くなります。

これがWordPressが遅い原因の一つです。

ページを表示するたびに必ずプログラムが実行されるから

この記事を読んでる方の中にはHTMLという単語を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
HTMLはざっくりいうとホームページを表示するためのものです。

読者の中には「~.html」と書かれたファイルを見たこと、聞いたことがある方もいるかもしれません。
HTMLファイルをブラウザで読み込むとページが表示されます。
ホームページ作成の一つの方法として、作成したHTMLファイルをサーバーに設置しておくという手法があります。
ユーザーがブラウザでアドレスにアクセスすることにより、HTMLファイルにアクセスしページが表示されます。

この手法はHTMLファイルをサーバーに設置しているだけなのでページ表示時にプログラムは実行されません。
※厳密には、HTMLファイルをブラウザで読み込んだ後プログラムが実行されることがほとんどですが、これはまた別のお話なので割愛します。

WordPressでは、HTMLファイルをサーバーに設置せず、ユーザーがページを表示するたびに「HTMLをプログラムで作成します」。
プログラムで毎回HTMLを作成するため、サーバーに設置されたHTMLファイルにアクセスするより遅くなります。

以下に各手法でブラウザにページが表示するまでの流れを記載します。

  • HTMLファイルをサーバーに設置しておく手法
  1. ユーザーがアドレスにアクセス
  2. サーバーがHTMLファイルをブラウザに提供
  3. 提供されたHTMLファイルをブラウザで表示
  • WordPressの場合
  1. ユーザーがアドレスにアクセス
  2. アクセスされたページのHTMLをサーバーがプログラムで作成
  3. サーバーがHTMLファイルをブラウザに提供
  4. 提供されたHTMLファイルをブラウザで表示

どうでしょうか?
HTMLファイルをサーバーに設置しておく手法に比べてWordPressの場合、手順が一つ多くなります。

これもWordPressが遅いと呼ばれる原因の一つです。
先ほど述べたデータベースのアクセスも走ることがあるため、HTMLの作成は更に時間がかかり遅くなります。

それではWordPressは悪なのか?

YesともNoとも言えません。

なぜなら、上記で説明した「HTMLファイルを作成してサーバーに設置しておく手法」は、通常色々と制限があります。

例えば、各ページ内で共通している部品、いわゆるヘッダーと呼ばれるものやメニュー、フッターなどの共通化ができません。
共通化ができないため、何らかの共通した部品が変更されるたび、全てのHTMLファイルで共通した箇所を書き換える必要があります。

プログラムでHTMLを作成する場合、この共通化ができ、共通した部品の変更を容易に行うことができます。
そのため、ほとんどのホームページ(WordPressのホームページやWordPressを採用していないホームページ)ではプログラムでHTMLを作成する手法が採用されています。

それではなぜ、僕はWordPressを推さないのか?

理由は簡単です。
WordPressを使わずユーザーアクセスがあるたびにHTML作成するホームページより、WordPressを使ったホームページのほうが遅いからです。

WordPressは技術的なことがわからないユーザーに向けて設計されているため、WordPressを使わないホームページより無駄なプログラム処理が多いです。
そのおかげでコンテンツの管理がしやすくなっているのですが、そのデメリットとして無駄なプログラム処理が走ります。
その結果遅くなります。

コンテンツ管理をほとんど行わないようなホームページの場合、無駄なプログラム処理が多いWordPressはおすすめできません。

それではコンテンツ管理を行う場合、WordPressが必須なのでしょうか?
そんなことはありません。
この後説明するこの記事の趣旨である「Jamstack」でWordPressやその他の手法のデメリットを全て解決することができます。

なぜみんな脳死でWordPress一択なのか?

この記事の趣旨である「Jamstack」の話に入る前に、少しこのお話をさせてください。

なぜこんなにもみなさんはWordPressを選択するのか?
WordPressは簡単にホームページを作成できる! しかも更新も簡単にできる!
こんな言葉が一人歩きした結果だと思います。
特に、ホームページの作成に詳しくない依頼者の方は、この言葉を鵜呑みにして脳死でWordPressを選択していると思っています。

よく知らないことだからこそ、きちんとした技術者、技術的なことを本当にわかっている営業の方にお話を聞くべきです。
脳死でWordPress簡単という言葉を鵜呑みにしないでください。

WordPressに対して何らかのデメリットを感じてる人へ

少し過激的な書き方をしましたが、ここまで読んだあなた、本当にWordPressを選択したいですか?
少しでも気持ちが揺らいでいるなら、この記事の続きを読むべきです。
あなたが求めている答えがあるかもしれません。

Jamstackとは?

上記で書いたデメリットを全て解消できるものです。

  • セキュリティが高いです!
  • 速度も速いです!
  • アドレスにアクセス時にHTML作成プログラムが動作しないにも関わらずページ部品の共通化ができます!

やばくないですか?
これでほぼ全ての悩みが解消できそう……!!

少し技術的なことをざっくり書くと、JamstackとはSSG(静的サイトジェネレーション)されたHTMLファイルをCDNを使って配信することです。
WordPressのようなコンテンツ管理システムとは異なり、Jamstackは上記のようなホームページ配信手法のことを言います。
正直ここは技術的な話なので全て理解する必要はありません。

近年、このJamstackという新しい技術は、高い意識のある企業によって次第に使われるようになっています。

なぜJamstackをおすすめしているのか?

Jamstackは比較的新しい技術であり、前述したように、これまでのホームページ制作、運用で発生していた様々な課題を解決してくれます。
ですが、企業がJamstackに注目し、次第に乗り換えつつも、業界全体ではJamstack化できていない現状もあります。
これはJamstackという技術が浸透していない、また、Jamstackを扱える技術者がまだ少ないためです。

僕はJamstackは素晴らしい技術だと思っています。
それを広め、ホームページ制作依頼者にJamstackについて理解してもらい、Jamstackに対応できる技術者を増やしたいと考えています。
そうすることにより、Jamstack化すべきホームページのJamstack化が進んでいき、WordPressという古い技術からの脱出に繋がると思っています。
そのため僕はJamstackをおすすめしています。

それではJamstackを使うメリットを見ていきましょう!

Jamstackはセキュリティが高い

通常Jamstackでコンテンツを管理する場合、ソースコード上、もしくはヘッドレスCMSで行われます。

ソースコードとはプログラムの中身を指します。
Jamstackでコンテンツの管理方法の一つとして、ソースコード上とあげました。
これはコンテンツをソースコード、つまりプログラムの中で管理するということになります。
そのため、WordPressのようにログイン画面を必要としません。
なのでWordPressよりセキュリティが高いと言えます。
ソースコードの管理場所が悪意あるユーザーに判明しない限り、コンテンツ、ホームページの内容を改変されることはありません。

Jamstackのもう一つの管理方法はヘッドレスCMSになります。
ヘッドレスCMSはWordPressのようにコンテンツを管理します。
ですが、ホームページを表示する機能は持ちません。
そのことから「ヘッドレス」とCMSの前につきます。

ヘッドレスCMSで管理する場合、基本は運用しているホームページアドレス(ドメイン)とは別のアドレスで管理します。
そのため、悪意あるユーザーからコンテンツの管理場所が判明されづらくセキュリティが高いです。

Jamstackは速度が速い

先ほどWordPressではページ表示時に毎回プログラムがHTMLを作成すると説明しました。
Jamstackではページ表示時にプログラムでHTMLを作成しません。
先ほど説明した「HTMLファイルを作成してサーバーに設置しておく手法」を使用します。
そのため前述のとおり、ページ表示時にプログラムでHTMLを作成する手法より高速です。

ですが、「HTMLファイルを作成してサーバーに設置しておく手法」ではページの各部品が共通化できないという課題がありました。
Jamstackではこれを解決します。

仕組みは次の通りです。
HTMLの作成はプログラムで行います。
そのため、各部品の共通化が行えます。
ですが、HTMLを作成するタイミングはページ表示時ではなく、事前にプログラムから作成します。
そして、事前に作成したHTMLをサーバーに設置します。

これにより、各部品の共通化を行いつつ、ページ表示時にプログラムでHTMLを作成するということを避けることができます。
つまり、WordPress、その他のJamstackを採用していないホームページより高速です。

そしてJamstackでは、サーバーにHTMLファイルを設置するのではなく、CDNと呼ばれる、コンテンツを配信するために特化したネットワークに設置します。

少し専門的な話になりますが、CDNは配信するファイルをキャッシュ(一度配信したファイルを一時的に保存)するため、アドレスにアクセスした際、通常のサーバーより高速にブラウザにページが表示されるようになっています。
また、ユーザーがアクセスした地域に近い場所からファイルを配信する仕組みもあるため、サーバーにHTMLを設置するより高速です。

更に、Jamstackを実現するための技術である「Webフレームワーク」によって、ページ内にあるリンク先、つまり次のページを高速に表示するための仕組みが搭載されています。

このことによりJamstackは、WordPressやその他のJamstackを採用していないホームページより高速となります。

このブログについて

このブログはJamstackで運用しています。
実際にWordPressで作成されたサイトと見比べてもらえればと思います。
特にリンクの表示が高速です。

Webフレームワークについて

Webフレームワークとはホームページ開発する際に開発者が効率的に開発できるように設計された仕組みです。
Jamstackでは専用のWebフレームワークを使用し、プログラムを記述し、Jamstackに特化したHTMLを作成します。

Jamstackにすることができる有名なWebフレームワークは以下になります。

  • Next.js
  • Gatsby
  • Nuxt.js

Jamstackの懸念点

ログイン認証のあるホームページについて

ここまで読んでいただいた方は全てのホームページをJamstack化するべきなのではと考えていただいているかもしれません。

ですが、Jamstackも最強ではないと僕は思っています。
実際にJamstackでホームページを作成した僕が、Jamstackに対して思う懸念点を説明したいと思います。

Amazonのようなショッピングサイト、GoogleやTwitterのようなログイン認証があるホームページはJamstackに適していないかもと思っています。

WordPressやその他のホームページのような従来の手法を使ったホームページではページ表示時にプログラムでHTMLを作成するとお伝えしました。
毎回プログラムがHTMLを作成しているため、ログインしたユーザーが実際にページを表示するまでどのようなページが表示されるかわかりません。
また、ログインしているユーザーかどうかを判断してからHTMLを作成するため、不正なユーザーにページの中身を見られる危険性が少ないです。

逆にJamstackでは、ユーザーがログインしているかどうかはブラウザでHTMLを読み込んでいる最中に判断します。
ブラウザ上ではページの構成を非表示にはしてはいますが、ブラウザの解析ツールなどを使えば、どのようなページ構成かを知ることはできます。

当然、ログイン認証を済ませていないユーザーがログイン認証で保護されたページを表示したとしてもユーザー情報が漏洩することはありませんが、ページ構成はわかります。
伝えるのが難しいのですが、ログイン認証があるホームページを運用する場合、個人情報は漏洩されないけど、セキュリティ的に少しだけ不安がある、という感じです。

ただ、これはあくまで僕の感想であり、ログイン認証ありのホームページでJamstackを採用しているところはあると思います。

実際に、今僕が参画しているプロジェクトでもログイン認証ありのホームページでJamstackに近いことをしています。
そのため、ログイン認証があるホームページが必ずしもJamstackに適していないということはないです。

新情報を追加、元の文章などを修正、更新した場合について

JamstackとはCDNという仕組みを使って配信すると説明しました。
CDNはキャッシュするとも説明しました。
キャッシュはデータを一時的に保存する仕組みですが、一時的に古いデータを持つことになります。

例えば文章の更新などをした場合、更新した最新のページがCDNのキャッシュに浸透するまで時間がかかることがあります。
そのため更新した情報をすぐにユーザーに見てもらいたい場合、CDNを使わずにJamstackに近い方法で運用する必要があります。

WordPressとJamstackの違い

ここまで読んだ方はWordPressとJamstackの違いをほとんど理解しているかと思います。
ですが色んな方に、より理解を深めてもらいたいため、少し専門的な言葉も交えて説明したいと思います。
興味のない方はWordPress、Jamstackが選択されるシチュエーションまで読み飛ばしてください。

WordPressは動的サイト

WordPressは動的サイトという仕組みに該当します。
プログラムでいう動的とは、ルールは決まってるけど、中身はまだ決まっていないもののことを言います。

ホームページでいうと、ヘッダー、フッターは指定の位置に表示するけど、ページの中身はアクセスするページによって差し替える、というようなことを動的と言ったりします。

WordPressはページ表示時にHTMLをプログラムで作成します。
ページにアクセスして初めてHTMLを作成します。
HTMLを作成する際、ヘッダーはここ、フッターはここ、アクセスしたページは例えばお知らせページなのでお知らせの内容を表示する、という風にHTMLを作成します。
これが動的サイトと呼ばれる理由です。

Jamstackは静的サイト

Jamstackは静的サイトという仕組みに該当します。

WordPressがページアクセス時に初めてHTMLをプログラムで作成するのとは対照的に、Jamstackは事前にHTMLを作成しています。
事前に作成しているということは何回アクセスしてもページの内容は変わらないということになります。

動的サイトのようにヘッダーはここで、フッターはここで、ページの中身はアクセスするページによって差し替えるという動作をしません。
最初からヘッダー、フッター、ページの内容全てが決まっています。

プログラムでは、ある処理を何回読んでも結果が変わらないことを静的だと呼んだりします。
そのため、Jamstackのように事前にHTMLを作成する仕組みのことを静的サイトと呼びます。

少し専門的な話をすると、Jamstackで静的に作られたページは動的サイトのようにページの内容を変更することができます。
静的サイトではページの内容を動的サイトかのように振る舞わせる際、ブラウザでプログラムを実行させ、あたかも動的にページを表示したように見せることができます。
ですが、事前にHTMLは作成されているため、動的サイトよりページ表示速度は上になります。
※ブラウザ側でプログラムが実行されるため、ユーザーが使用するマシンのスペックによっては完全にページが表示される速度は動的サイトより遅いことがあります。

WordPress、Jamstackが選択されるシチュエーション

ここからはWordPress、Jamstackが選択されるだろうシチュエーションをお伝えします。

WordPressを選択するシチュエーション

コストを安くすませたい場合

一つはコスト削減のためにWordPressが選択されると思っています。
WordPressは10年以上前から存在します。
古い技術であると言えます。
古い技術ということはそれだけ技術者の間で使用方法が浸透されているということになります。

当然、作成する際の調査が少ないです。
そのため、費用も安めになっています。

その反面、古い技術であるため技術者間で知識が共有されているので悪意のある攻撃者が攻撃方法を熟知しているとも言えます。
僕がWordPressをおすすめしない理由の一つでもあります。

自分が作りたいWebサイトがどの技術が適しているかわからない場合

これが一番多いシチュエーションだと思います。

依頼者はホームページと言えばWordPressという刷り込みをされているため、それ以外の技術の選択をしようとしない傾向にあると思っています。
そのため、本当はWordPress以外が適切な場面でもWordPressを選択してしまっています。

この記事を読んだ方にはWordPress以外の選択をしていただき、できればJamstackを選択していただきたいです。

依頼を受ける技術者がWordPressしか使えない

このシチュエーションが一番最悪です。
僕はこのシチュエーションをこの世から抹消したいため、この記事を書いています。

新しい技術を開拓せず、古い技術であるWordPressしか扱えない技術者は世の中に多くいます。
そういう技術者は新しい技術を取り入れようとしないため、知識が数年前からストップしてしまっています。

プログラムは日々進化し続け、セキュリティや速度、技術的な細かい点などがアップデートされています。
それにも関わらず、WordPressを執拗に進めてくる技術者はWordPressの知識しかない技術者の可能性があります。
要注意です。

WordPress以外の技術でホームページ、Webサイト、Webアプリケーションを開発したことがある技術者はWordPressをおすすめすることはほとんどないです。
もし依頼の相談をした時にWordPressをおすすめされたら「この技術者は大丈夫か?」と少し疑ったほうがいいです。

Jamstackを選択するシチュエーション

それではJamstackはどのようなシチュエーションで選択されるのでしょうか?

速度を改善したい場合

多くのホームページ運用者は速度を改善したいと思っています。
もしホームページの速度に悩んでいるならJamstackを検討してみてください。
Jamstackを導入することでほとんどのホームページで速度改善されるはずです。

ですが、先ほども述べたようにログイン認証があるWebサイトを運用する場合、Jamstackの懸念点を念頭に置き、慎重にセキュリティの安全性を担保してください。

自分が作成したいWebサイトがコーポレートサイトの場合

コーポレートサイトとは企業の情報、商品の紹介をするホームページのことを指します。
つまり企業の公式サイトのことを言います。

企業の情報はほとんどが公開以降変わることはありません。
もちろん文章の微調整は発生するでしょうが、ユーザーがアクセスするたびに文章を常に変更したいという要件はほとんどありえないと思います。

変更するとしても、新たに始めたサービスの紹介ページを追加したり、企業のニュースを更新することがほとんどだと思います。
Jamstackは上記のような運用方法と非常に相性が良いです。
そのため、コーポレートサイトを運用するならぜひJamstackを検討してください!

一部のセキュリティを上げたい場合

WordPressはログインしてコンテンツの管理、ページの管理を行います。
一方Jamstackではコンテンツの管理はソースコード上、もしくはヘッドレスCMSで別アドレス(別ドメイン)で管理します。
そのため、悪意のあるユーザーにコンテンツの改変や重要なコンテンツを盗まれる危険性を下げることができます。
もしセキュリティに不安がある方はJamstackに移行することを検討してみてください。

Jamstackが適していないかもしれないシチュエーション

ログイン認証があるサイトを作成する場合

先ほど述べたようにログイン認証があるホームページではJamstackの導入に慎重になったほうがいいです。

特に金融系などの何らかの情報(管理者ページのページ構成など)が漏れるとセキュリティリスクにつながるようなWebサイトを運営する場合、「WordPress以外」の動的サイトで運用することをおすすめします。

静的サイトの構成にならない場合

Jamstackの要件として事前にHTMLを作成し、静的サイト化しておく必要があります。
ユーザーがアクセス時にサーバーでHTMLを作成するような要件であるホームページではJamstackにすることができません。

ただ、一部だけ動的サイトにし、その他は静的サイトにするということは可能です。
その場合、CDNは使えないですが、Jamstackに近い速度でホームページを運用することができます。

WordPressとJamstackどっちがいいの?

Jamstack一択です。
WordPressの選択肢はないです。
セキュリティの観点からも、動的サイトにするにしてもWordPress以外をおすすめします。

Jamstackでホームページを作成するサービスをやっています

僕は知り合いのデザイナーさんと開発チームを組んでいます。
そのチームであるMouwfでJamstackでホームページを作成するサービスを提供しています。
もしJamstackに興味を持った方がいましたらお気軽にお問い合わせしてください。
どんな些細なことでも大丈夫です!

わざわざMouwfで問い合わせるほどではないんだよな、て方はこのブログのお問い合わせフォームからお問い合わせしていただくこともできます!

Mouwf公式サイト
このブログのお問い合わせフォーム

まとめ

悲しいことに、WordPressというワードが一人歩きし、ホームページと言えばWordPress一択という認識が世間に浸透しています。
WordPressは古い技術です。
大企業の中では要件に適したホームページを徐々にJamstackに切り替えていっている現状があります。
ぜひみなさんにWordPressというワード以外にJamstackというワードを覚えていただければなと思います。

WordPressよりJamstackのほうがいいと思った方はどんどんとJamstackのことを発信していってほしいです。

長文になりましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございます!
少しでもみなさんのお役に立てる記事になれば幸いです。